メタボロミクス

今日はメタボロミクスセミナーに参加して来ました。メタボロミクスといえばNatureに今後十年で期待される科学技術にあげられるくらいホットな領域です。私の専門分野からすると、分析技術云々と言うよりは分析後の解析や仮説立案という方が重要なのですが、分析する側の実情を知る意味ではとても有意義なセミナーとなりました。感想をいくつか。

 

最近の創薬研究はバイオマーカー探索に加えて臨床研究で利用可能な診断薬の開発まで自社で担っているらしい。

この流れはなんとなく納得。レスポンダーマーカーとか見つかれば臨床試験のコストを抑えられるし、将来的には医療費の削減も期待できるから薬の付加価値になりますよね。テーラーメード医療を見据えているのかもしれません。

 

メタボロミクスは分析技術としてはかなり固まってきていて、それよりも試験のデザインやサンプル調製の方にバラつきが出そう。

これは実際に分析の現場にいる方にいうと怒られちゃいそうですけど、分析上のバラつきを凌駕するくらいデザインやサンプル準備が重要視されているように感じました。動物を安楽死させてからの代謝変動とか結構バカにならないみたいです。

 

イメージング質量分析というのがある。

これはメジャーなのかもしれないですが、私は結構驚きました。ISHとかIHCの代謝物版、すなわち空間分解能を有した質量分析技術です。これで何ができるとかアイデアはぱっと出ませんがなにかやってみたいなぁって思いました。

 

こういう先端を走っている方々の講演を聞くと、なんだかやる気になりますね。頑張んなきゃなー。